店日記

5月23日

2017年05月24日

新規入力13点です。
『婦人画報』、『アトリヱ』、戦前翻訳文学ほか。

晴れ。
風は涼しい。
昨日もそうは思ったが。

『リポート笠間』に載っている、日比嘉高の「〈文スト〉は敵じゃない」という文章がひどかった。
日比嘉高は、日本近代文学会が大きく「文化研究」に舵を切ったときにもろに登場してきた人だったように思う。
「文学研究」という枠組みと戦ってきたそうだが、そういうのが一番たちが悪い。
「私たちが手にしているのは、文学・文芸という営為が過去千数百年にわたって続けられ、その結果の堆積物として積み上がっている、文化のリソースである。これは文句なくすばらしいもので、絶対に私たちの世代やそれ以降の世代で失ってはならないし、できればこれらのリソースを有効に活用し、堆積物の上に少しでもよりよいものがさらに積み上がっていくような手助けがしたいものだ。/それが私たち文学研究者、そして国語関係・文学関係の教員の社会的責務である。」と書いて平気なのだ。これは、冗談や皮肉で書いているのではないみたいだ。
「文学・文芸」(というどこを指すのかおぼろな対象)は、「文句なく」「絶対に」、無条件に賞賛できるものらしい。まさに根拠のないことをいいはっているときに出てくる、くりかえしの強調、「だから」「だから」と飲み会の席でわめきたてている、昔何かに表面だけかぶれたオヤジの口調だ。


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